本当の意味での西部劇とは

『荒野はつらいよ ~アリゾナより愛をこめて~』という作品も、一応は西部劇とは言われていますが本当の意味で西部劇に惚れ込んでいる人に言わせれば、こんなものは邪道だと罵ることだろう。それは何となく分かる、例え西部劇を見たことがない人、またはそこまで頻繁に見てはいないがそれでも数回は見たことがある人にしても、あの作品を本場西部劇と表現する人はいないと思います。現代版西部劇だということも可能かもしれませんが、どちらかと言うとギャグなので真剣に西部劇と認識するようになると、何だか色々なところから苦情を受けそうだ。

では本物の意味で西部劇と表される有名な作品はどんなものがあるのかについて話をしてみたい。過去から数えて現在までに語られている西部劇の名作といえば何か、少し何作か取り上げてみよう。

名作5選

後世に受け継がれた『捜索者』

映画は公開当時にその価値を値踏みされてしまいます、ですがそれも目に見えた興行収入という実入りによって良い作品なのかそうでないのか、といった判断基準が保たれてしまいます。そのため、内容は褒められたものであっても、キャストや演出などがその時の人々に容認されるものでなかったらたちまち批判されてしまうのだから、世知辛い。ただ公開された当時は批判の対象でしかなかったものが、後に映画史に名を残す名作であるとまで言われた西部劇がある、それが『捜索者』という作品です。

公開当時、アカデミー賞においてもこんな作品は公開されるべきではなかったとも言われるくらいに酷評の嵐を受けることになった。しかしそれから数年後には映画への評価を改める動きが強くなると、過去どの場面にも見られないような西部劇といえばこの作品である、そんな代名詞までつくほどになった。現在でも『最も偉大な西部劇映画1位』に選ばれるほどに、西部劇を知るにはまずこの作品から見なければなりません。

最後の西部劇と言われた『ワイルドパンチ』

西部劇を知るためにはまず捜索者を見てからと言われていますが、逆に西部劇という作品の最終作ならどんな作品を見るべきかと終わりについて考えてみたい。実際、全盛期を誇っていた西部劇が諸問題により映像として演出するのが段々と難しくなっていった時代に1960年代末期から以降、ほとんど製作されなくなった。その際、『最後の西部劇』とまで言われるような作品が存在しているのです。『ワイルドパンチ』、この作品はかつてないほどの西部劇大作と言われており、この作品をモチーフに多くの映画業界を志すクリエイターの心を突き動かしたとも言われています。

多くのクリエイターたちの心に響かせたこの作品は、現在ではアメリカ国立フィルム登録簿にも登録されるまでに至り、映画作品としてその価値が証明された。実際にはアカデミー書などにもノミネートされましたが受賞とは行かなかったものの、それでも多くの人がワイルドパンチを正当に評価した。

最高傑作の双璧、動の西部劇『荒野の決闘』

西部劇といえば過激なアクションシーンなどもウリとなっていますが、この作品はそうした動きではなくドラマティックな心情をベースとした西部劇を完成させたとして、傑作とまで言われている。その作品は『荒野の決闘』と言われるもので、西部劇の中でも名作中の名作であり、別名『動の西部劇』と言われています。

この作品ではアメリカ西部開拓の時代を情緒溢れる表現で世界観を描いており、そこから見える当時を生き抜いていた人々の生き様が見ものとなっています。現実感を重視した作品の素晴らしさは多くの人々の心に訴えかけ、撮影機材の一部はその後ナバホの部族会議によって寄付されて残されていたと言われるほどだ。こちらの作品も西部劇を知るためには見逃せない作品となっています。

たった1人で恐怖と戦った保安官が主役『真昼の決闘』

西部劇に登場する保安官といえば正義感に溢れ、誰からも愛されるヒーローとして表現されています。ただ実際にそんな勇猛果敢な心意気を有している人はいないだろう、誰だって命は大事だ。そんな本音な部分を映画で表現するのは中々勇気のいることだが、それを敢えて表現した『真昼の決闘』という作品がある。これもまた西部劇を語る上では重要な作品となっており、見ておきたい逸品となっている。

この作品は映画としても高い評価を受け、主演の男性俳優はアカデミー賞の主演男優賞を受賞し、さらに音楽を担当した作曲家もアカデミー歌曲賞を受賞するなど高い評価を受けている。保安官が主人公だが、市民を守る保安官が逆に自身が窮地に陥りながらも誰も助けてくれず、1人復讐に怯えながらも戦う道を選択した姿が見物となっている。

西部劇の中でも大作群像劇と言われる『ウエスタン』

最後に紹介するのは、西部劇において金字塔と言われるほどに有名な作品である『ウエスタン』についてだ。こちらの作品もまた西部劇という映画ジャンルにおいて見ておきたい作品の一つとなっており、同時に西部劇とは何かを知るためにはとても参考となっています。

ヒットしたことにはヒットしましたが、実をいうと製作されたアメリカ国内の反応と世界の反応が微妙にズレているのです。公開された当時、期待されてはいたものの主演男優がそれまで悪役を演じていなかったことも影響してか、アメリカ全土では予想をはるかに下回る記録を弾きだしてしまった。しかし世界の反応は異なり、ヨーロッパや日本においてはこれほどの名作は存在しないと言わんばかりにヒットしている。

それから2005年のTIME誌映画ベスト100の1本にも選ばれるなど、国内でも評価が改められました。どちらかというと捜索者と同じと言えなくもないですが、他国でヒットしていた点は少し異なっている。